蛯名騎手は「手が合う」ゴーフォザサミットで、ついに頂上に行けるか (2ページ目)
だがその後、トライアルのGII青葉賞(4月28日/東京・芝2400m)で見事に勝利。2戦目以来となる蛯名騎手とコンビを組んで、ともに夢舞台への挑戦権をつかんだ。
陣営によれば、ゴーフォザサミットはまだ「未完成」だという。そうした状況にあって、ベテランの蛯名騎手とは相性がいいそうだ。その点について、関東競馬専門紙のトラックマンが説明する。
「ゴーフォザサミットは、まだ腰に甘いところがあるなど、体は成長途上です。その分、反応が鈍いのですが、スタッフが言うには『蛯名騎手がこの馬に騎乗すると、うまく甘さをカバーしてくれる』とのこと。実際、蛯名騎手が乗ったレースでは、前目の好ポジションが取れていて、かなり手が合っているように見えます」
相性抜群のコンビで向かう大舞台。その本番に向けて、陣営からはさらなるプラス材料が聞こえてくるという。先述のトラックマンがその詳細を明かす。
「ゴーフォザサミットは、中山競馬場など右回りのコースでは手前を替えないこともあったそうですが、左回りの東京競馬場では『きちんと手前を替えている』とのこと。このコースがベストの条件であることは間違いないですね。
加えて、この馬は『明らかな叩き良化型』と陣営は話しており、レースを使うごとに馬体を絞るタイプ。『次のダービーではさらによくなる』と言っていますから、伸びしろも相当ありそうですよ」
群雄割拠の様相を呈している今年の"競馬の祭典"。熾烈な争いの中では、人馬の相性は大きな武器になるはずだ。そして最後は、ベテラン騎手の執念と若駒の成長がモノを言うかもしれない。
蛯名騎手がついに「ダービージョッキー」の称号を手にすることができるのか。注目の決戦まで、まもなくである。
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