蛯名騎手は「手が合う」
ゴーフォザサミットで、ついに頂上に行けるか

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

2018年クラシック候補たち
第14回:ゴーフォザサミット

 5月27日のGI日本ダービー(東京・芝2400m)は、競馬に携わるすべてのホースマンにとって憧れの舞台であり、そのタイトルを獲得することが誰しもの夢となっている。

 なかでも、その"悲願達成"への思いが最も強い現役ジョッキーと言えば、蛯名正義騎手ではないだろうか。

 1987年にデビューし、今年で49歳になったベテランジョッキー。国内外のGIレースを数多く制し、3歳クラシックにおいても"ダービー以外"のレースはすべて勝っている。JRA通算2498勝、重賞128勝(5月5日現在)と、押しも押されもせぬトップジョッキーである。

 しかし、なぜかダービーだけには縁がない。これまで、その高い壁に何度となく跳ね返されてきた。24回挑戦して、2着2回、3着2回。2012年にはフェノーメノに騎乗して、わずかハナ差の2着と涙を飲んだ。

 そんな蛯名騎手が今年、期待を抱いてダービーに臨む馬がいる。ゴーフォザサミット(牡3歳/父ハーツクライ)だ。

蛯名騎手とのコンビで日本ダービーに挑むゴーフォザサミット蛯名騎手とのコンビで日本ダービーに挑むゴーフォザサミット 昨年、デビュー2戦目の未勝利、500万下の百日草特別(11月5日/東京・芝2000m)を連勝した同馬。年明け初戦は、クラシックを見据えてGIII共同通信杯(2月11日/東京・芝1800m)に出走するが、4着に敗れた。巻き返しを図って挑んだ続くGIIスプリングS(3月18日/中山・芝1800m)でも7着と惨敗を喫して、クラシック第1弾の皐月賞出走は叶わなかった。

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