NHKマイルCは本命にスキあり。ならば「お金を増やす3頭」を選ぶ

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 GI6週連続開催の第2週目は、3歳馬の「マイル王決定戦」となるNHKマイルC(5月6日/東京・芝1600m)が行なわれる。

 例年、マイル以下の短距離戦線を歩んできた馬と、牡牝クラシックの第1弾(桜花賞、皐月賞)を終えたあと、距離適性を考慮して第2弾のオークス(東京・芝2400m)や日本ダービー(東京・芝2400m)には向かわず、こちらに回ってくる馬との"激突"といった趣(おもむき)が強いレースだ。

 しかし今年は、前走が桜花賞(4月8日/阪神・芝1600m)、もしくは皐月賞(4月15日/中山・芝2000m)というのは、桜花賞10着のプリモシーン(牝3歳)と同11着のアンコールプリュ(牝3歳)のみ。牡馬クラシック組は不在となり、より専門性が増して、マイル以下の距離路線にこだわってきた面々による争い、といった色合いが強くなっている。

 そうした状況にあって、人気を集めそうなのは、昨年末のGI朝日杯フューチュリティS(12月17日/阪神・芝1600m)の3着馬で、今年初戦となったアーリントンC(4月14日/阪神・芝1600m)を快勝したタワーオブロンドン(牡3歳)。朝日杯FSの前には、GII京王杯2歳S(2017年11月4日/東京・芝1400m)も勝利しており、実績も断然である。

 はたして、その牙城を打ち破ることができる馬はいるのか。

「東京のマイル戦は、3歳馬にとっては思っている以上にタフなもの。ただ切れる脚を使えるだけでこなせるコースではなく、一方で、そう簡単に逃げ切れるコースでもありません。1985年以降の2、3歳の世代限定重賞では、71鞍中、逃げ切り勝ちはわずか7回。まさしく総合力が問われる舞台で、3歳馬のマイル王が決められるわけです」

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