皐月賞の人気馬が差し届かない!そのとき前に残るのは「あの馬」だ

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 3歳牝馬が覇権を争うクラシック開幕戦、GI桜花賞(阪神・芝1600m)はロードカナロア産駒のアーモンドアイが素晴らしい末脚を見せて勝利をつかみました。

 シンザン記念からの直行という特殊なローテーションに、再度の関西への長距離輸送。現に当日は馬体を減らしていましたから、世間が思うほど楽な戦いではないと思っていましたが......あの楽勝ですからね。前回のコラムで触れたように、本当に"化け物"級なのかもしれません。

 2着のラッキーライラックも、文句のつけようのない完璧なレースを見せました。それだけの競馬をしたラッキーライラックを負かしたのですから、アーモンドアイの規格外の強さが一層際立ちます。

 さて、今週は舞台を中山に移して、牡馬クラシックの一冠目となる皐月賞(4月15日/中山・芝2000m)が開催されます。僕は、1997年にサニーブライアンで勝たせていただきましたが、もう21年も前のことになるんですね。

 今年は出走馬よりも先に、まずは急遽回避したダノンプレミアムのことについて触れておかないといけないでしょう。

 正直なところ、回避の一報を聞くまでは、今年の皐月賞はダノンプレミアムでほぼ間違いないだろうと思っていました。4戦4勝という成績はもちろん、本番と同じ舞台で行なわれた前哨戦の弥生賞(3月4日)で、皐月賞を勝つために最も必要な要素となる、先行力と操縦性の高さを存分に見せつけたからです。

 予定どおり出走してくれば、間違いなく断然の人気になっていたと思いますし、同じ逃げ、先行馬にとっては厄介な存在になったでしょうね。差し馬にとっても目標となる馬がいなくなり、単に1頭の馬が回避するのとは訳が違います。レース全体の展開も、ダノンプレミアムがいなくなって、大きく変わることになるでしょう。

 ダノンプレミアム不在で、一気に混戦模様となった皐月賞。代わって、主役候補に名乗りをあげる馬となると、一番は弥生賞2着馬のワグネリアンということになるのでしょうか。

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