距離ならアーモンド以上。オークスは
「サトノワルキューレの騎行」だ

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Sports Nippon/Getty Images

2018年クラシック候補たち
第11回:サトノワルキューレ

 牝馬クラシック第1弾のGI桜花賞(阪神・芝1600m)は、後方待機から驚異の末脚を繰り出したアーモンドアイが完勝した。

 ほとんどムチを使わずに人気のラッキーライラックを並ぶ間もなく差し切って、桜花賞レコードまでマークした圧勝劇。その内容から、二冠目となるGIオークス(5月20日/東京・芝2400m)では断然の主役となるだろう。

 とはいえ、オークスは距離、コースともに桜花賞とは条件が大きく変わる。そうした状況にあって、逆転を狙う新興勢力もいる。

 栗東トレセン(滋賀県)の角居勝彦厩舎に所属するサトノワルキューレ(牝3歳/父ディープインパクト)も、その1頭だ。

3頭合わせで調教をこなすサトノワルキューレ(中央)3頭合わせで調教をこなすサトノワルキューレ(中央) 昨年11月にデビューした同馬は、その初陣をアタマ差でモノにした。その後、2戦目は500万下特別の梅花賞(1月27日/京都・芝2400m)に出走。3着に敗れたものの、牡馬相手に勝ち馬からコンマ4秒差と、まずまずの走りを見せた。

 続く3戦目も、500万下特別・ゆきやなぎ賞(3月10日/阪神・芝2400m)に臨んで、再び牡馬相手に戦った。前半は最後方を進んだが、レース中盤から徐々にポジションを押し上げると、直線手前では先頭集団に取りついた。そこから、息の長い末脚を披露。ゴール前できっちり抜け出して、鮮やかな勝利を飾った。

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