予算5万円、あとは馬券次第。激安で行く北日本「夏競馬の旅」 (2ページ目)
確かに5万円の予算では、まっとうな「旅打ち」などできるはずもない。けれども一方で、旅と競馬と、そこに当然つきものの、酒と北国の旬の味覚とくれば、「5万円でもいいか」とつい口走ってしまうほど、抗(こう)しがたい魅力があるのもまた事実なのだ。
それに、「馬券で稼げばいい」という担当編集者Tの言うことにも、これまた抗しがたい一理がある。
そうして、すぐにJRのサイトにアクセスして"おトクなきっぷ"を探してみると、あるある、まるでこの旅のために用意されたような"おトクな"ヤツがあるではないか!
貧乏旅行(?)にはぴったりの「おトクなキップ」 1週間の有効期間内なら、JR東日本とJR北海道の普通列車が乗り放題で、お値段、なんと1万とんで850円ナリ。
この「北海道&東日本パス」という"おトク"なヤツを上手に使えば、1競馬場あたり5000円として、計2万円の競馬資金は確保できる。それに、これさえあれば、旅先でどんな目に遭おうとも、なんとか東京には帰ってこられる。
「よし行こう!」
これで、ハラは決まった。
では、そのワタシがなぜ今、深夜の宇都宮にいるのか。
理由は、東京から普通列車を乗り継いでいくと、盛岡にはどんなに早くても午後4時過ぎにしか着かないからだ。これでは、せっかく競馬場に着いても、やれるレースなんてほとんどない。
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