【競馬】話題のドイツ血統を継ぐ「大器」ウムブルフ、いよいよ出陣
厳選!2歳馬情報局(2015年版)
第19回:ウムブルフ
昔から「ブラッドスポーツ」と呼ばれるほど、競馬における血統の比重は大きい。血統を軸に、競走馬の能力や適性を考えるファンも多いだろう。そんな中、現代の競馬において注目を集めている血統がある。それが『ドイツ血統』だ。
ドイツ血統とは、ドイツの競走馬生産界が独自に育んできた"ドイツ固有"とも言える血統である。サラブレッドの世界では、基本的に優良な血が国をまたいで広がっていくが、ドイツでは古くから、そういった世界的に流行する血統を取り入れず、ほぼ自国で生み出された血統だけで優秀な競走馬を輩出してきた。そして近年、そのドイツ血統を持つ馬が他国に輸出され、そこから活躍馬が出てきているのだ。
日本で言えば、GI6勝の実績を残した女傑ブエナビスタ(牝)や、2010年のGI日本ダービー(東京・芝2400m)と、2012年のGI天皇賞・秋(東京・芝2000m)を制したエイシンフラッシュ(牡)、さらに2012年のGI皐月賞(中山・芝2000m)で2着となったワールドエース(牡6歳)などが挙げられる。これらの活躍によって、日本でもドイツ血統の取り込みが盛んに行なわれるようになってきた。
まもなくデビューする2歳馬の中にも、ドイツ血統を持つ注目の若駒がいる。ウムブルフ(牡2歳/父ディープインパクト)だ。
関係者が大きな期待を寄せているウムブルフ。 ウムブルフの母系を見ると、ずらりとドイツのサラブレッドの名が並ぶ。例えば、母の父に当たるモンズーンは、かつてドイツの種牡馬リーディングを何度も獲得した名種牡馬だ。その重厚なドイツ血統を持つ母に、日本の種牡馬ディープインパクトをかけて生まれたのが、ウムブルフである。
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