【競馬】「別路線」から3歳女王の座を狙うミッキークイーン
4月特集 春競馬、クライマックス(14)
2015年クラシック候補たち
第9回:ミッキークイーン
牝馬、牡馬ともに、一冠目となるレースを終えた3歳春のクラシックだが、すでに二冠目に向けての戦いは始まっている。牝馬ならGIオークス(5月24日/東京・芝2400m)、牡馬ならGI日本ダービー(5月31日/東京・芝2400m)を目指して、有力3歳馬たちが入念に準備を重ねている。
その中には、一冠目のレースには出走できず、いわば"別路線"から二冠目に参戦してくる馬もいる。栗東トレーニングセンター(滋賀県)の池江泰寿厩舎に所属するミッキークイーン(牝3歳/父ディープインパクト)は、その一頭だ。
忘れな草賞を難なく制したミッキークイーン。 ミッキークイーンは、デビュー2戦目で勝利を飾ると、GIIIクイーンC(2月14日/東京・芝1600m)に出走。後方から追い込んで2着に食い込んだ。その競馬ぶりから、素質の高さは十分に感じられたが、同レースで馬体重を大幅に減らしていた(-20kg減)。その影響もあって、牝馬の一冠目となるGI桜花賞(4月12日/阪神・芝1600m)には、"直行"で向かうことを選択した。
しかし、獲得賞金が少なかったミッキークイーンは抽選対象となって、不運にも3分の2枠の抽選に外れ、桜花賞除外という憂き目にあってしまったのである。これにより、ミッキークイーンは、桜花賞当日に行なわれた忘れな草賞(阪神・芝2000m)に回ることとなった。
そんな経緯で出走したこのレースで、ミッキークイーンは直線で後方から力強く伸びて快勝。桜花賞への出走は叶わなかったが、次なるオークスへ向けて、貴重な白星を手にした。
ミッキークイーンの陣営も、「忘れな草賞の走りには、大きな収穫があった」と手応えをつかんでいるという。関西競馬専門誌のトラックマンが語る。
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