【競馬】フェブラリーS、連覇を狙うコパノリッキーは盤石か?

  • 土屋真光●取材・文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Kyodo News

 競馬の世界における季節の経過は早い。つい先日、有馬記念でジェンティルドンナが感動のラストランを見せたばかりだというのに、もう、今年最初の中央競馬のGIフェブラリーS(東京・ダート1600m)を迎える。

 中心と目されるのは、昨年はこのレースを含めてGI級を3勝したコパノリッキー(牡5、村山明厩舎)だ。初GIタイトルとなった昨年のフェブラリーSでは、単勝万馬券という低評価を覆(くつがえ)して、ベルシャザール、ホッコータルマエの2強を下した。その後も、かしわ記念を強い内容で制して、フェブラリーSでの激走がフロックでないことを示したどころか、ホッコータルマエが復活するまでは、昨年のダート戦線を主役として牽引し続けた。他にGI級レースの勝ち馬が7頭いるが、それらを相手にしても頭ひとつ以上抜けた感が強い。

昨年の覇者コパノリッキー。前走の東海Sも快勝し、 最有力候補だ昨年の覇者コパノリッキー。前走の東海Sも快勝し、 最有力候補だ

 GIチャンピオンズカップ(12着、中京・ダート1800m),GI東京大賞典(2着、大井・ダート2000m)は不完全燃焼に終わったが、前走の東海S(中京)ではこの馬の持ち味であるパワフルな先行力と、最後まで衰えないスピードを如何なく発揮して、再び上昇気配に乗り直してみせた。1900mの東海Sや、2000mのJBCクラシックを圧勝しているが、スピードを活かしたレースぶりからは1600mが適距離と考えられる。加えて、前々走までコンビを組んでいた田辺裕信騎手が、「右回りは少し外に張り気味になるところがあるので、現状では左回りの方がしっかりとパフォーマンスを発揮して走れる」とコメントしているように、まさに東京の1600mは、ベストの舞台といえるだろう。


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