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【競馬】厳選「4頭」。ダービーで穴をあけるのはこの馬だ (2ページ目)

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • 村田利之●写真 photo by Murata Toshiyuki

 トライアルの青葉賞(5月3日/東京・芝2400m)で2着に入り、ダービー切符を手にしたワールドインパクト(牡3歳)も、無視できない存在だ。ここまで6戦2勝、2着4回という堅実派で、前々走の大寒桜賞(3月29日/中京・芝2200m)では、前出のハギノハイブリッドを鋭い末脚でねじ伏せている。

評判馬のワールドインパクト。ダービーでその真価を発揮する!?評判馬のワールドインパクト。ダービーでその真価を発揮する!? そして、何より頼もしいのは、日本を代表する生産牧場のノーザンファームに詳しい事情通の言葉だ。

「今年の3歳牡馬の中で、当初ノーザンファームが『一番手』と評価していたのが、この馬。だから、偉大なる父ディープインパクトの世界的な代表馬といった意味も込められた名前がつけられたわけです。デビュー前は同じノーザンファームのトゥザワールド(牡3歳/皐月賞2着馬)より評価は上でした」

 関係者によると「まだ馬が緩い」とか。つまり、体が完成し切れていないため、末脚勝負の得意な形になれば強いが、好位のポジションを取りにいく正攻法の競馬をすると、最後の脚が甘くなるという。ゆえに、これまで勝ち切れずに2着にとどまることも多かった。しかし逆に言えば、完成途上の分だけ、まだ成長する余地があるということ。実際、青葉賞からさらに馬はよくなっているというだけに、楽しみは広がる。

 鞍上には、GIヴィクトリアマイル(5月18日)をヴィルシーナ(牝5歳)で勝利し、勢いに乗る内田博幸を配して万全を期す。前出の関西の専門紙記者が再び語る。

「ダービーでは、徹底した末脚勝負でいくでしょう。ハマれば、大逆転もありえます」

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