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【競馬】スプリングSで「打倒・ロゴタイプ」を果たす馬はいるのか

前走の共同通信杯では3着と好走したマイネルストラーノ。前走の共同通信杯では3着と好走したマイネルストラーノ。ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 この週末は、牡馬クラシック第一弾の皐月賞トライアルが東西で開催されます。西では3月16日に若葉S(阪神・芝2000m)が、東では3月17日にスプリングS(中山・芝1800m)が行なわれます。

 皐月賞と同じ中山競馬場で行なわれるスプリングSでは、2歳GIの朝日杯FS(12月16日/中山・芝1600m)を制したロゴタイプ(牡3歳)が参戦します。同馬の復帰初戦のレースぶりからは目が離せませんが、当初は「なぜ、弥生賞(3月3日/中山・芝2000m)を使わないのか?」という疑問がありました。

 なにしろ、同じグレード(GⅡ)とはいえ、皐月賞とまったく同条件で行なわれる弥生賞のほうが、レースとしてはやや格上。GIを勝っているロゴタイプならば、当然弥生賞を使うものだと思っていたからです。

 ただ考えてみれば、勝ったのはマイル(1600m)のGI戦。陣営としては熟考を重ねて、いきなり2000mを走らせるよりも、まずは1800mのスプリングSを使って、2000mの本番へと徐々に距離を伸ばしていくほうがいいと判断したのだと思います。

 それに、弥生賞は有力馬がズラリとそろっていました。そこで激しい競馬をすると、その反動が皐月賞まで残ってしまう心配があります。そうした不安を避けて、前哨戦では「楽に勝って本番へ向かいたい」というのが、陣営の狙いなのでしょう。

 距離の融通が利きそうな1800m戦で、弥生賞よりもやや手薄なメンバー構成のレースを選択したロゴタイプ。「2歳王者」としては恥ずかしい競馬はできないところですが、はたしてどんな走りを見せるのか、注目ですね。

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著者プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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