有村智恵プロとフィッター梶山駿吾氏が語るアマチュアのゴルフクラブ選びのポイント フィッティングは受けたほうがいい? (2ページ目)
【アマチュアには"自己肯定感が上がるクラブ"を勧めたい】
有村 オリンピックを見ていて思ったのですが、オリンピックの時だけ(選手は)ウェアを(普段と)変えなきゃいけないじゃないですか。ほかの競技だと、普段から着ているウェアで出場する選手が多いと思うんですけど。ゴルフに関しては、メーカーも多いし、契約もあるから、一回試合で試してみます、もできない。
変な話、私たちからしたら、オリンピックだからヤマハのクラブが使えませんよ、と言われているのと変わらないんですよ。オリンピック用のメーカーでクラブを作り直してもらってください、と言われているようなものなので、大変なんだろうな、と思いました。
――アマチュアがゴルフクラブを購入する際のポイントは?
梶山 オススメは、使っていて自己肯定感が上がるもの、を使えばいいと思いますよ。
さきほどアマチュアは100回打って100回違うスイングをするって言ったじゃないですか。もちろん僕も含めて。
フィッティングをしても"フィッティングをした日のいいクラブ"は見つかるんだけど、たぶん次の日はダメだし、その次の日にはまた違って、半年後にまたいい状態が巡ってくるかもしれない。
フィッティングを受けることが大事なのは、合うクラブを選ぶというよりも、「フィッティングを受けてしっかり合わせ込んだんだ」という気持ちでゴルフに行くと、うまくいくんですよ。進められて渋々使うクラブとか、自分は好きじゃないけど評判いいから使ってみたクラブは、気持ち的にうまくいかないことが多いんです。僕は、アマチュアがクラブを買うときは、自己肯定感が上がる、で選んでいいと思います。
有村 究極は、そこですよね。プロアマなどで一緒にラウンドした方も、「このクラブ、あの選手が使ってたんだよ」と、それだけでテンションが上がっていて。私たちもプロゴルファーとして、私が使っているクラブというだけでテンションを上げてもらえるのは、すごくうれしいですよね。物自体は各社いいので。
あとは、私たちプロもそうですけど、アマチュアの人も絶対に"好きな顔"があると思うんです。なんか好き、とか、あんまりうまく打てそうにない、という直感は絶対にあると思うので、構えた時の直感は大事かもしれません。
梶山 形状から来る安心感などの感覚は、必ずみなさん持っていると思いますしね。
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