西村優菜「この年齢でアメリカに挑戦した判断は間違っていなかった」予選落ちが続くも米ツアーでシード権を獲得できたワケ (3ページ目)

  • 柳川悠二●取材・構成 text by Yanagawa Yuji

――最初のインタビューが3年前で、20歳の時でした。

西村 もう、23歳になっちゃいました。

――「もう」? ですか。

西村 ですね(笑)。一昨年のQシリーズの結果がふるわなかった時、ショックを受けて、「本当にアメリカで戦えるのか......」という不安がすごくあった。Qシリーズのあと、アメリカに行くか、やっぱり日本で戦うか、二択ですごく悩んでいました。

 そして、1週間から2週間ぐらいの時間を費やして、アメリカに行くという選択をした。その時間がとてもよかったような気がします。やっぱり、この年齢でアメリカに挑戦した判断は間違っていなかったと思います。

――このオフに取り組んできた課題を教えてください。

西村 ショットはいい感じでまとまっているので、スイングの修正とかよりも自分のテンポを忘れない練習をしています。あとは、毎年の重点課題である100ヤード以内の(ショットの)精度の強化と、パターのテンポが少し乱れてしまっている部分もあったので......。

――西村プロはもともとパターを得意としていますが、パッティングでもアメリカで狂いが生じたのでしょうか。

西村 やっぱり芝の違いによって、転がり方がぜんぜん違うんです。私はジャストタッチで打つタイプなんですけど、強めに打たなければ入らない芝もあったりして。

 悩んだ結果、自分のテンポ、スタイルは変えないほうがいいという結論に至った。乱れてしまったテンポを戻すという作業を今、しています。

――海外メジャー制覇が大きな夢だと公言されてきました。昨年は全米女子プロが39位タイ、全米女子オープンは予選落ち、アムンディ エビアン選手権が予選落ち。そして、AIG女子オープンが21位タイという成績でした。

西村 昨年は(米ツアーに)生き残ることに必死で。とにかく目の前の試合、目の前の一打に必死だった。それ以外のことに集中力を向けられなかった。

 今季はフルシードを獲得したので、スケジュールの組み方も、練習ラウンドの組み方も、変わってくるし、それが結果的に昨年とは違った戦い方につながると思う。今季は、ツアー優勝が目標です。

――過去3年のインタビューで公言した目標はすべて達成しています。

西村 今年も有言実行となるように頑張ります(笑)。

(おわり)

西村優菜(にしむら・ゆな)
2000年8月4日生まれ。大阪府出身。2019年にプロテストに合格。2020-2021シーズンからツアー本格参戦を果たし、いきなりツアー4勝をマーク。賞金ランキング5位という結果を残す。2022シーズンもツアー2勝を飾って、メルセデスランキング5位、賞金ランキング2位という好成績で終えた。2023シーズンからは米ツアーに挑戦。厳しい条件下にありながら、CMEグローブ ポイントランキング48位となって今季シード権を獲得した。身長150cm。血液型O。

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