2019.10.30

松山英樹がタイガー追撃で魅了。
日本初開催の米ツアーは盛況を極めた

  • 柳川悠二●取材・文 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images

 台風21号に見舞われ、日程が月曜日にまでずれ込んだZOZO CHAMPIONSHIP(千葉・習志野CC)。中止となった2日目(金曜日)以降は、水分をたっぷりと含んだ緑の木々や芝がキラキラと光り、世界のトップゴルファーたちを照らして最高峰の戦いを演出していた。

 タイガー・ウッズが初日から首位を走り、今年の全米オープン覇者であるゲーリー・ウッドランドやロリ−・マキロイといった選手が、上位に顔を出しては沈んでいくような状況のなかで、初日から最終日までゴルフ界のレジェンドの背中を追い続けたのが、松山英樹だった。

4日間通して奮闘し、大会を盛り上げた松山英樹 初日はウッズと1打差の単独3位で終え、無観客試合となった土曜日の第2ラウンドでもスコアを3つ伸ばして3位タイをキープした。日曜日は第3ラウンドを5アンダーで回り、日没サスペンデッドとなった最終ラウンドも、12番までに通算15アンダーまで伸ばし、2番手につけた。

 夕暮れのコースで、松山は30ホールを回った長い土曜日をこう振り返った。

「さすがに疲れていないということはないですね(笑)。残ってくれたお客さんがあと押ししてくれたと思います。ボギーを打ったあとに、いつもなら崩れそうなところを、踏みとどまれているのは、そういう力がすごく大きい」

 もはやライバルは、ウッズしかいなかった。

「上の人はね、3日目終わって単独トップなら、かなりの確率の高さ(で勝つ)。まあそれを、どうにかして勝ちたいなと思っているんですけど……。なかなかいいプレーはできなかったですけど、(最終ラウンドに入って)最後にふたつ、伸ばすことができた。残り6ホール、全力を出してやりたい」

 この時点で、ウッズとは3打差――そして、月曜日を迎える。

 ウッズは残り7ホールの戦いを前に、ひとつ前の組でプレーする松山だけをライバル視し、スコアの動きを見守っていた。そんななか、ウッズ自身が12番(パー4)で2打目をバンカーに入れ、スコアを落としてしまう。ウッズが振り返る。