【木村和久連載】女子プロの
放映権問題などゴルフ中継はどうなるか (4ページ目)
(5)視聴率から視聴者数へ
テレビの視聴率というのは、諸説あって正確な数字はわかりませんが、仮に1%で約100万人が見ているとしましょう。そうなると、テレビを見ている100万人以下は、視聴率で言うと1%以下、つまりコンマいくつの世界になります。
AbemaTVなどのネットテレビでは、将棋や囲碁のトーナメントを見ていると、今何万人が観戦中と、視聴者数がリアルに表示されます。
おそらくゴルフ界も今後、ステップ・アップ・ツアーや海外のトーナメントなどは、そうしたネット配信が増えていくんじゃないですか。そこでは、視聴率ではなく、視聴者数を表示していくことになるでしょう。
要は、その何万人単位のマーケット、視聴率で言うとコンマいくつの世界で、どう採算を取っていくのか。それが問題となっていくんでしょうね。
(6)ゴルフ中継の歴史
ゴルフのテレビ中継はもともと1960年代あたりから、全米で始まって大ブームが起きました。アーノルド・パーマーがロングホールで果敢に2オンを狙ったりして、そのダイナミックなプレーに視聴者は釘づけとなりました。そう、実はテレビがゴルフをメジャーにしたのです。
しかし、日本のゴルフ中継は今や下火。プロ野球も同様です。ただ、プロ野球の中継はゴールデンタイムの座から転がり落ちてしまいましたが、今でもなんだかんだ、うまくやっているじゃないですか。
同じように、ゴルフもテレビに頼らない運営をすべきかと思います。そんな矢先に、こんなことが起こりました......。
(7)LPGA対テレビ局。ゴルフ中継問題
ゴルフ中継の重要さをみなさん痛切に感じつつも、その方法論でさまざまな意見が出ています。そうしたなか、LPGA(日本女子プロゴルフ協会)では、今後は放映権をLPGA側が管理する方向で調整していくと、小林浩美会長が発表しました。
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