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【木村和久連載】ノーベル賞受賞の
本庶佑教授に倣う、ゴルフ道の極み (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • photo by Kyodo News


レギュラーツアーでエージシュートを達成したジャンボ尾崎選手。※イラストレーターが急病のため、今回は写真を掲載させていただきました。レギュラーツアーでエージシュートを達成したジャンボ尾崎選手。※イラストレーターが急病のため、今回は写真を掲載させていただきました。 日本では、2013年にジャンボ尾崎選手が「62」のスコアを出して、プロのレギュラーツアーで初めてエージシュートを達成しています。そのとき、ジャンボ選手は66歳ですから、エージシュートより4アンダーも潜っているのが驚きです。

 シニアツアーでは、中村寅吉選手や青木功選手など、たくさんのシニアプロがエージシュートを達成しています。

 最近は健康寿命が長くなって、80歳を過ぎても元気にゴルフができるような環境になっていくと、エージシュートが夢の出来事じゃなくて、長生きしたご褒美ぐらいの扱いになって、量産されるようになるのではないでしょうか。

 どこかのアマチュアの爺さんで、エージシュートを数十回達成している人がいるそうです。そりゃね、90歳過ぎたら、80台を出していれば、全部エージシュートですから。もちろん、それはそれですごいことなんですけど、その方にとっては、簡単にできる散歩みたいなものなんでしょう。

 そう考えますと、世の中には自分の叶う夢の順位がぜんぜん違う人がいるのです。

 本庶教授もそうなんでしょう。教授の快挙を、俗謡というか、流行り歌にして歌うとこうなります。

「エージシュートは取れないけれど、せめて取りたや、ノーベル賞♪」

 こんな感じで、とりあえずノーベル賞を先にいただいた、本庶教授の大胆な戦略は誠に凄いです。言うまでもありませんが、エージシュート達成者の数と、ノーベル賞受賞者の数を比べたら、断然エージシュートのほうが多いですからね。

 そもそもエージシュートを達成しても、その人のご近所周りだけの話題で、ニュースにすらなりません。ノーベル賞は国を挙げてのお祝いですから、比べようもありません。

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