勝みなみ、畑岡奈紗ら98年世代が強い。
相乗効果で「私も勝てる」 (4ページ目)
ギアの進化同様、ジュニア世代のゴルフを取り巻く環境自体が、ここ数年で急速に発展しています。『黄金世代』の躍進とゴルフ環境の向上は、"卵と鶏"のようなもので、「若い世代の台頭があったからこそ、環境が整った」とも「環境が整ったからこそ、若手が台頭した」とも、どちらとも言えるのではないでしょうか。
また、ゴルフは個人競技なので、これまでは孤独に練習を積み重ねるというのが一般的でした。それが現在では、小学校、中学校、高校、すべてのカテゴリーで全国大会が開催され、全国各地でさまざまなジュニアの大会が開催されています。つまり、年齢が早い段階から競うことが普通になり、「負けたくない」という気持ちが自然と芽生えやすい状況が生まれています。
アメリカでは、以前から「ピーウィートーナメント」と呼ばれる、6歳が6ホール、7歳が7ホール、10歳以上が18ホールで競う大会が、毎週末各地で行なわれています。5、6歳のときから、「これを入れたら勝てる」という経験を彼らはしているのです。
1992年、トム・カイトが全米オープンを制した際に、「6歳の頃に『このパットを入れたら、全米オープンを勝てる』と思いながら過ごしていたのが現実になった」というスピーチをしたのは有名です。
日本は、昔は若いうちからゴルフを始めたとしても、鳥かごネットでひたすらボールを打って、そのスイングを親が確認するのが一般的でした。ラウンドをしたとしても、誰かと競うということはしません。
しかし『黄金世代』の選手たちは、幼少期から勝敗を意識しながらプレーしています。それも、『黄金世代』の強さの理由のひとつでしょう。
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