勝みなみ、畑岡奈紗ら98年世代が強い。
相乗効果で「私も勝てる」 (2ページ目)
最近では、勝みなみが高校1年生でツアー最年少優勝を果たしたり、畑岡奈紗が高校3年生で国内メジャーの日本女子オープンを制したりして、その勢いは一段と増しています。同世代の選手の活躍を見ると、男子選手は同年代の活躍に憧れを抱きますが、女子選手は「私も勝てる!」と大きな自信を手に入れます。この違いが大きいように思えます。
高校生や10代でも優勝できるということを目の当たりにした『黄金世代』の選手は、「今度は自分の番だ」と、まるで暗示にも似たような揺るぎない自信を持ちます。現状、日本国内で圧倒的に強いのが韓国人選手です。その韓国人選手にも浮き沈みがあるため、若い選手も、「私にもチャンスがある」と思いながら日々プレーしているのです。
ここ5、6年の日本女子アマチュアゴルフ選手権において、よく目にする光景があります。数年前までマッチプレーで行なわれていたのですが、負けた10代の選手は皆、泣き崩れています。これは、彼女たちが自分は優勝するつもりで大会に参加しているということの証左です。男子選手の場合は、負けて悔しがっても、もう少し大人しいものです。
『黄金世代』の台頭には、「同世代に負けるつもりはない」という強いライバル心が、相乗効果をもたらしているようにも思えます。
2016年、2017年と日本女子オープンを連覇した畑岡奈紗は、2014年の日本ジュニアゴルフ選手権(15~17歳の部)で、最終日に勝みなみに6打差を逆転されて優勝を逃すという苦い経験をしています。そういった経験が、より「同じ世代の選手には絶対に負けたくない」という思いを強くし、その後の活躍につながっていると思います。
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