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昨季の女王争いから急降下。
今季、キム・ハヌルに何が起こったのか (2ページ目)

  • 金明昱●取材・文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 ここまで15試合に出場して、最高位はサイバーエージェントレディス(4月)の7位タイ。5月のほけんの窓口レディースでは背中痛で棄権するなど、予選落ちも2回あって、賞金ランキングは60位と低迷している。

 今年の12月には、節目の30歳を迎える。体力的には下降線をたどる年齢でもあり、何年もいい状態を保つことが難しいのはわかる。だとしても、昨季女王争いまで演じた選手が、ここまで急落することはとても想像できなかった。

 昨季の活躍ぶりからして、キム・ハヌル本人にとっても、想定外の結果だったのだろう。最初は話を聞くのも気の毒なほど、自信を失っているように見えた。

「昨季は、何度も試合で上位争いをして、賞金女王のタイトルも意識していたほど。それだけに、今年は結果が出ないたびに『なぜなんだろう......』と、すごく悩んでしまった。そこで、後ろ向きな考えをしてしまうことが、とても多かったんです。

 そうして、少しずつ自信を失ってしまった。それが(低迷の)原因だと思います。今は早くよかったときの気持ちを取り戻すことが、先決だと考えています」

 日本の環境とコースに慣れるための努力の甲斐あって、昨季までの成績は確かに上向いていた。それが、急に不振に転じてしまった。そこから抜け出すことの難しさは、彼女が一番よく知っているのだろう。それゆえ、安易に強がることもない。

「私は韓国でプレーしていたときも、調子の波がかなりありました。どの選手にも成績の浮き沈みはあると思うのですが、私はその傾向がより激しいのかもしれません。成績がいいときはすごくいいし、悪いときは本当にとことん悪いですから。

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