ダスティン・ジョンソン、完全復活へ。スピースを退けた圧巻のスキル (2ページ目)
ノーザントラスト最終日、ジョーダン・スピース(24歳/アメリカ)とのプレーオフを制しての勝利は圧巻だった。ジョンソンの強みは、もちろん平均315ヤード超えとツアー2位を誇る飛距離だが、決してそれだけではなかった。とりわけ、レギュレーションとプレーオフで2度回った18番ホールで見せたプレーには、飛距離に小技、パットと決断力といった、ジョンソンが持つすべてのスキルが凝縮されていた。
首位のスピースと3打差で迎えた最終日、一時はその差が5打差に広がった。それでもスピースがスコアを落とし、ジョンソンが着実にスコアを伸ばして、通算13アンダーと並んで最終18番ホールを迎えた。
18番は、475ヤードのパー4。左ドッグレッグで、左サイドにはティーグラウンドの先からセカンド地点まで大きな池がある。ジョンソンのティーショットはやや右に曲がって、フェアウェーを通り越して右のラフへと落ちた。
ボールも見えない深いラフで、「刻むしかなかった」というジョンソンの2打目はフェアウェーに出すだけだった。そして、第3打はピン上5mにつけたが、スピースがパー確実の状況の中、絶体絶命のピンチと言えた。しかし、ジョンソンはこの5mのパーパットを見事に沈めたのだ。ボールがカップに入った瞬間、ジョンソンは右手のこぶしを強く握り締めた。
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