ダスティン・ジョンソン、完全復活へ。スピースを退けた圧巻のスキル (4ページ目)
今回のプレーオフにおいて、18番をその舞台に選択したPGAツアーに対して、「あのホールはロングヒッターが断然有利。スピースは不運だった」という声が選手たちからも漏れてきた。飛距離を武器とするジョンソンとの対戦では、「公平性を欠くのではないか」という意見からだろう。
しかし、今回のジョンソンは飛距離だけで勝ったわけではない。レギュレーションの18番ではラフから刻むことを選択し、その後に5mのパーパットを沈めた。冷静な判断と、パッティングの技術、読みのよさが光った。
プレーオフの18番では、確かに飛距離のアドバンテージを生かした。とはいえ、それも風を読んで、アグレッシブに攻める選択をした決断があってこそ。セカンドにしても、ショートゲームの技術の高さの証である。まさにジョンソンは、飛距離、小技、決断力......自らが持つすべてのものを駆使して勝利をつかみ取ったのだ。
この勝利によって、フェデックスカップポイントでも1位に躍り出たジョンソン。思わぬ"事故"の影響で"メジャーシーズン"はふいにしてしまったが、プレーオフを迎えて完全復活の気配である。年間王者のタイトルを得るには、最高のタイミングだ。
第2戦のデル・テクノロジー選手権(9月1日~4日/マサチューセッツ州)でも、優勝候補に挙げられる。クライマックスを迎え、ついに"DJ時代"が到来するのか、そのプレーぶりが一層注目される。
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