ツアー初優勝でひと皮むけた青木瀬令奈。
「次は2勝目、そして五輪に」

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • 写真●村上庄吾 photo by Murakami Shogo

「いろんなものを積み重ねてきた勝利でした」

 6月、ヨネックスレディスゴルフトーナメントでツアー初優勝を果たした青木瀬令奈は優勝できた要因について、そう語った。

 2011年、プロ(83期生)になり、今季で6年目。シード権を獲得できたのが2015年で、自身の言葉通り、優勝、そして飛躍しつつある今の姿は、まさにコツコツといろいろなものを積み重ねきた努力の賜物だった――。

「ふだんはパンツ派」の青木瀬令奈選手。スカート姿は珍しい「ふだんはパンツ派」の青木瀬令奈選手。スカート姿は珍しい 青木が成長曲線に乗ったのは2015年だった。

「そのシーズン前、スイングを改造して飛距離が30ヤード伸びたんです。自分の中に手応えを感じてシーズンに入ったのですが、開幕2戦目の伊藤園レディストーナメントで優勝争いができた。これがすごく自信になりましたね。ただ、メンタル的な強さがまだ足りなかったんです。

 ある時、コーチに『トップを狙うなら、スコアボードを見て、自分の位置を把握し、"この大会、取るよ"っていう気持ちくらいじゃないと勝てないよ』って言われました。それまでは自分がボードを見るのはもちろん、コーチがボードをチェックするのも嫌だったんです。でも、自分の現状を見つめようとボードを確認したら、直後の富士通レディースで3位になって......。初めてシード権を獲得できて、充実したシーズンを過ごせました」

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