今年は松山英樹が刻むか。全英OP、ロイヤルバークデールの「伝説」 (3ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 1983年大会はトム・ワトソン(アメリカ)、1991年大会はイアン・ベーカーフィンチ(オーストラリア)が優勝。そして1998年大会は、マーク・オメーラ(アメリカ)が日本ツアーで活躍していたブライアン・ワッツ(アメリカ)とのプレーオフを制し、この年のマスターズに続いてメジャー2勝目を挙げた。

 実はこの大会、最も注目されていたのはオメーラの盟友でもある当時22歳のタイガー・ウッズ(アメリカ)だった。前年のマスターズを制してメジャー2勝目を狙っていたウッズは、最終日に上がり4ホールで3つのバーディーを奪って猛追。しかし、わずか1打及ばず、プレーオフに臨むことはできなかった。

 それにしてもその年、41歳だったオメーラがメジャーで2勝を飾ったのは驚きだった。当時を振り返って、オメーラは語る。

「みな、タイガーの出現に沸いていたからね、自分が(メジャーを)勝って驚かれるのも当然。でも、"オールドタイマー(昔気質)"でもメジャーに勝てる、ということを世界に見せることができた。それは、大きな意味があったと思う」

 そのオメーラにとって、今大会が最後の全英オープンとなりそうだ。大会の規定で、過去のチャンピオンが出場できるのは60歳まで。オメーラは今年1月にその年齢を迎えた。最後の舞台が奇しくもバークデールとなったことには、何かしら因縁めいたものを感じる。

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