2014.01.21

「夢は東京五輪出場」渡邉彩香は女子ゴルフ界の大器

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • 小内慎司●撮影 photo by Kouchi Shinji

2014年注目のアスリートたち(6)

 若きヒロインが次々に誕生している日本女子ゴルフ界。その中でも2014年シーズン、最も注目されるのは、渡邉彩香だ。

渡邉彩香(わたなべ・あやか)。1993年9月19日生まれ。静岡県出身。将来性のある大型プレイヤー。2013年賞金ランク46位。得意なクラブはドライバー。 2012年3月に高校を卒業すると、同年夏のプロテストに一発合格。秋にはクォリファイングトーナメント(QT)で29位に入り、翌年のツアーフル参戦を確定させた。そして2013年シーズン、10月の富士通レディースで優勝争いに加わる(2位)など、ルーキーイヤーながら賞金ランク46位という成績を残して、見事今季のシード権を獲得した(50位以内でシード権獲得)。

 172cmという長身を生かして放たれるロングドライブが魅力の渡邉。今季は、プロ初勝利はもちろんのこと、一層の飛躍が期待されるが、将来を嘱望される”大器”が目指すものは何なのか。その素顔と本音に迫った――。

「プロ1年目のシーズンは、楽しいこと半分、大変なこと半分という感じでしたね」

 プロとして、初めてツアーフル参戦を果たした昨季を振り返って、渡邉はそう言って笑った。確かに、ツアー前半は予選落ちが多く、なかなか結果を残せなかった。

「シーズン前は『優勝したい』とか『シード権を獲りたい』とか目標を掲げていたんですけど、ツアーが開幕してすぐに(それらの目標は)遠くなってしまいました。シーズン前半は、なかなか結果を出せませんでしたから。それは、まずトーナメントそのものや、試合までの間の、流れとかリズムとか、そういうものに慣れていないということがありました。

 でも、それ以上に大きかったのは、パッティングですね。ショットは良かったんですけど、パッティングが下手で『パターが、パターが……』って焦っているうちに、ショットの調子までおかしくなってしまって……。それと、ボギーが多いのも気になって『ボギーを減らしたいな』と思っていたら、失敗することを恐れて、逆に自分らしさを失ってしまい、(ボギーではなく)バーディーが減ってしまった。前半戦はもう、いろいろなことが悪循環でしたね」

 ただ、苦しい状況の中でも、渡邉は自らの課題を明確にし、克服するための努力を怠らなかった。

「パッティングに関しては、開幕戦のときにアン・ソンジュさんと吉田弓美子さんの(パットの)ボールの転がり方を見て、自分との違いがすぐにわかったんです。それで、これはパターを上達させないといけないと思って、いろいろな人に練習方法を聞いたり、さまざまなパターを試したりして、徹底的に練習しました。練習のうち、8割ぐらいはパターの練習をしていたと思います」