【ゴルフ】全米オープン10位。松山英樹の躍進に見た、日本人メジャー制覇の「夢」

  • テレビ朝日 全米オープン取材班●構成 text by tv asahi US open crew
  • photo by Getty Images

全米オープン最終日に凄まじい快進撃を見せた松山英樹。全米オープン最終日に凄まじい快進撃を見せた松山英樹。 ペンシルベニア州のメリオンGC(全長6996ヤード、パー70)で開催された第113回全米オープンゴルフ。平均ストローク74.55という過酷なコースで、見事頂点に立ったのは、イングランドのジャスティン・ローズだった。最終日に5バーディー5ボギーのイーブンパー70で回り、トータル1オーバー。地元アメリカのフィル・ミケルソン(トータル3オーバー)との熾烈な優勝争いを制して、悲願のメジャー初優勝を成し遂げた。

 一方で、衝撃的だったのは、日本勢で唯一決勝ラウンドに進出した松山英樹だ。全米オープン初挑戦とは思えないほど、驚くべき"怪物ルーキー"ぶりを発揮した。

 3日目のラウンド終了後、不調だったパッティングとアプローチの練習を延々と行なっていた松山。迎えた最終日には、本人が「(今大会の)ベストスコア(67)を狙っていた」と言うように、目標スコアを3アンダーに設定して挑んだ。

 1番はボギーとし、スタートはつまずいた。しかし、2番でラフからのアプローチをピン横およそ2mに寄せてバーディーを奪うと、ここから波に乗った。4番パー5では2オンに成功して、難なくバーディー。7番でも、およそ1.5mのバーディーパットをきっちりと沈めた。

 後半に入ってからは、さらにすごかった。10番で残り40ヤードのアプローチを1m弱につけてバーディーを奪うと、11番ではおよそ9mのバーディーパットを沈めてガッツポーズ。続く12番でも、3mのパットをきっちり決めて3連続バーディーを奪った。

 結局、この日は6個のバーディーを奪取。前日まで不調だったパッティングとショットを見事に修正し、21歳らしからぬ圧巻のゴルフで、最終日ベストスコアタイとなる67を記録。ラウンド前に掲げた自らの目標を達成してみせた。トータル7オーバーで、日本人選手では2004年の丸山茂樹(4位)以来となるトップ10フィニッシュを果たし、来年の出場権まで獲得した。

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