【女子ゴルフ】国内メジャー第1弾、注目は急成長中の「藍・チルドレン」 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • 小内慎司●撮影 photo by Kouchi Shinji

 1991年~1993年生まれというと、宮里藍が高校生でプロツアー(2003年ミヤギテレビ杯ダンロップ女子)を制して一世を風靡した頃は、まだ小学生。その時点で、宮里に憧れて本格的にゴルフを始めた選手が少なくない。

「20歳前後の選手に話を聞くと、宮里藍選手の影響をすごく受けたと言っています。それが10歳前後で、そこから本格的にプロゴルファーを目指しているので、相当な技術が身につきますよね。また、宮里選手が登場して以降、女子ゴルフ界は一層注目され、環境も整ってきましたから、彼女たちにとっては、大きな励みになったと思います」(森口プロ)

 かつて、朴セリが1998年に全米女子オープンに優勝して、韓国では一大ゴルフブームが到来した。その影響を受けて育ったのが、チェ・ナヨン、申ジエ、アン・ソンジュ、イ・ボミらである。彼女たちは「朴セリ・チルドレン」と称されて、今やアメリカ、日本のツアーを席巻。世界のトッププレイヤーとして君臨している。

 翻(ひるがえ)って、日本女子ゴルフ界にブームが到来したのは、宮里藍の登場からだった。プロになってすぐに結果を出している「第3世代」は、まさしく「宮里藍・チルドレン」なのだ。

 したがって、森口プロも「たくさんいい選手がいる」と語るように、この世代は層が厚い。優勝した堀や比嘉の他に、昨年ツアー優勝を飾った成田美寿々をはじめ、今季初のシードを獲得した酒井美紀や野村敏京、そしてQT(クォリファイングトーナメント)上位でツアー本格参戦を果たす、山村彩恵、辻梨恵、岡村咲、渡邉彩香など、タレントがズラリ。彼女たちにもメジャー大会制覇のチャンスは十分にあるだけに、そのプレイぶりから目が離せない。

 こうしてみると、国内の“世代間闘争”といった雰囲気も漂う国内メジャー第1弾だが、海外からも強力な面々が参戦する。世界ランキング1位の朴仁妃(パク・インビ)をはじめ、2010年の大会覇者であるモーガン・プレッセルに、韓国ツアー2年連続賞金女王のキム・ハヌルなどが出場。さらに、昨年14歳9カ月でオーストラリアのプロツアーで優勝し、15歳4カ月で米女子ツアーを制したアマチュアのリディア・コが初来日。世界が注目する“天才少女”が、ついに日本でもベールを脱ぐ。

 まさに今が旬の、世界中の花々が集うワールドレディス・サロンパスカップ。はたして、最後に美しく咲き誇るのは日本の花か、それとも外国の花か。注目の一戦がまもなく始まる。

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