2013.05.15

【男子ゴルフ】国内メジャー第1弾、
本命はAONの遺伝子を継ぐ松山英樹

  • 三田村昌鳳●文 text by Mitamura Shoho
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

日本プロ選手権に挑む松山英樹。今の勢いならメジャー大会を制しても不思議はない。 4月2日にプロ転向を宣言した松山英樹。2010年のアジアアマチュア選手権で日本人初の優勝を飾ると、2011年のマスターズでは日本人として初めてローアマ(ベスト・アマチュア)を獲得。同年11月には、三井住友VISA太平洋マスターズで、倉本昌弘、石川遼に続く史上3人目のアマチュア選手によるツアー優勝を成し遂げた。2012年もマスターズに連続出場し、プロ入りすれば、すぐに年間2勝ぐらいはできるだろうと踏んでいた。

 はたして、松山は今季2戦目のつるやオープンで、早々にプロ初優勝を飾った。続く3戦目の中日クラウンズでも優勝争いを演じて、予想をはるかに超える活躍を見せ、年間2勝どころか4勝ぐらいしそうな勢いだ。アマチュア時代の実績が示すとおり、技術レベルは申し分なく、5月16日から(19日まで)行なわれる、今季国内メジャー第1弾、日本プロゴルフ選手権(千葉県)でも、間違いなく優勝候補の大本命と言っていいだろう。

 松山の魅力は、まず「野太さ」だ。体格に恵まれていることが何より大きい。石川遼をはじめ、近年は優秀な若手選手が続々とプロ入りしているものの、彼らは皆、身長170cm前後で、か弱い印象が強かった。対して、松山は体幹がしっかりしていて、身長も181cmある。それだけで、世界を相手に戦えるスケールのデカさを感じる。

 体が大きければ、リーチが長くなる分、飛距離が出る。体の小さい日本人選手が、体のどこかに支障をきたしながら飛距離を求める中で、松山はその点に関しては体を酷使しなくていいし、神経を磨り減らすこともない。

 自動車で例えるならば、石川が2000ccクラスで、松山は4000ccクラスのエンジンを兼ね備えているようなもの。もちろん、改良とチューンナップを重ねて、石川はよく奮闘している。時に奇跡的な爆発力を秘め、コーナリングの速さなどはピカイチかもしれない。しかし、直線で200キロのスピードを出す際に、フルパワーが要求される石川と、それが苦にならない松山との差は大きい。松山のエンジンからすれば、300キロのスピードを出せる可能性さえあるだろう。体格の良さはそれほどのメリットがあるのだ。