【男子ゴルフ】米ツアー3戦連続予選落ちも、石川遼のブレない心

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva
  • photo by AP/AFLO

今季3戦目のフェニックスオープンも予選落ちに終わった石川遼。今季3戦目のフェニックスオープンも予選落ちに終わった石川遼。 今季から米ツアーに本格参戦を果たした石川遼。しかし、その初戦として臨んだヒュマナチャレンジ、2戦目のファーマーズ・インシュランスオープン、そして3戦目のフェニックスオープンと、3戦連続で予選落ちを喫した。

 シーズン前、石川は米ツアーで戦い抜くこと、そして腰に負担のかからないスイングを習得することを目指して、急遽スイング改造に着手した。その準備期間が短過ぎたこともあって、特に1、2戦では、ラウンド中も体の部分的な動きやスイングの細かな形をチェックし、試行錯誤を繰り返しながらのプレイとなった。ゆえに、練習と本番はもちろんのこと、初日と2日目、1ホールごとでさえスイングが変わることがあった。そんな状態では、さすがに結果が出るはずはなかった。

「最初の2戦は、スイングのことでいっぱい、いっぱいでした。結果を最優先にするのではなく、この先の試合で優勝争いをするために、やるべきことをやった2試合だった。真っ直ぐ飛ばすとか、いいスコアで回るといったことは自分の頭の中から除外して、たとえ違和感があったとしても(新たなスイングを身につけるために)いろいろなことに気を配ってプレイしていた。例えば先週は、ダウンスイングからフォローの形だったり、ヒザの位置だったり、スイングのメカニックな部分を含めて、自分なりに大げさにトライしてきた。そのスイングの精度の低さ、リズムの悪さを考えれば、予選落ちするのは当たり前。その点は、納得しています」

 それが、3戦目は違った。石川自身、それなりにスイングに手応えを得て、結果を出すことにもこだわっていた。

「前の2試合で身についたものがある。自分なりにひとつ階段を上れたと思うで、これまでの2週間で培ってきたものを、今週の試合(フェニックスオープン)では出していきたい。いちばん気持ちよく振れるスイングとリズムを調和できれば、やれると思っています。(結果に関しても)アメリカのシーズンは決して長くはないので、もっと先に、というよりも、早く成績を残したい気持ちがある。そういう意味でも、3戦目を迎えてようやく自分のフィーリングを最大限出してゴルフができそうなので、そろそろいい成績を出せればいいな、と思います」

 だが、蓋を開けてみると、1、2戦と結果は変わらなかった。第1ラウンドでは序盤でスコアを伸ばしたものの、後半に連続ボギーするなどしてトータル1オーバー。104位タイにとどまった。

「全体的に、ちょっと(スイングが)振れていなかった。その分、アプローチやパッティングも今日はタッチがあまり合っていませんでした。でも、これまでより(スイングは)振れるようになってきていますし、終盤にはいいスイングができた。先週よりドライバーの飛距離も明らかに伸びていて、いい状態になりつつあります」

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