【女子ゴルフ】全英女子、悪天候に泣いたW宮里。メジャー制覇へ何が足りないのか (2ページ目)

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva
  • photo by Getty Images

 それでも、ラウンド後の宮里藍は悔しさを内に秘めて明るい表情を見せた。
「今日悪かったのは(3番の)1ホールだけ。思ったようなスコアではありませんでしたが、自分なりにはいいプレイができたと思います。自分のやるべきことはやって、次の課題も見つかった。今後に向けて収穫はありました。メジャーを勝つには、やはりタイミングがあると思う。(優勝した)ジエは、先週2年ぶりにツアー優勝を飾って、その流れのまま、今大会も彼女がやるべきことができていて、ひとり抜きん出た結果を出した。そういういい"流れ""タイミング"というものがメジャーでは必要かな、と思います。それが、私にも来るときがあると思うんです、たぶん(笑)。とにかく、シーズンは今年で終わりではないので、私はこのまま(メジャー制覇へ)挑戦し続けるだけです」

 一方、8月のセーフウェイクラシックで米ツアー初優勝を飾った宮里美香は、その好調をキープ。初日からずっと上位に名を連ねて、素晴らしいゴルフを見せた。
「メンタルコーチと電話で話をしたときに『コースが難しい!』と言ったら、それはネガティブな思考だから、そういう考えはやめるように言われた。『コースをリスペクトして、怖がるな』と。確かにそうだなと思って、コースをどう攻略するか、ということに一生懸命になれました。そのうえで、パンチショットやコントロールショットにすごく自信を持ってプレイできている。それも、米ツアーで1勝したことが大きいと思います」

 最終日も最終組で堂々たるプレイを展開。厳しい条件の中でも我慢のゴルフを見せて、トータル2オーバーの4位でフィニッシュした。
「途中、すごい嵐のような天候になって難しいコンディションだったけれども、36ホールを回り切れてよかった、というのが率直な感想です。(同組で首位の)ジエのことは意識せず、目の前の一打に集中して、自分のゴルフをすることだけを考えていました」

 最終ラウンドのバックナインでは、10番、11番と連続ボギー。12番でもダブルボギーを叩いて、ズルズル後退しそうになったが、その苦境も耐えた。
「心が折れそうになりました。でも、13番のパーパットが入って、気持ちを切り替えることができました。結果にはすごく悔しさがありますけど、4日間を通していい経験ができたと思います。今季最後のメジャーで4位という成績を残せたことも、さらに自信につながります」

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