【ワールドカップ】優勝候補筆頭のフランスはなぜ敗れたのか 「最強の個」を集めたスター軍団の落とし穴 (2ページ目)
【1対1の個、関係性を作る個】
フランスの選手個々の能力は、世界最高水準と言われている。センターバックのダヨ・ウパメカノ、ウィリアン・サリバの広範囲をカバーする守備能力は傑出していて、エムバペ、デンベレ、バルコラ、デジレ・ドゥエ、マイケル・オリーセの1対1での優位性もある。スペインで彼らに対抗できる個はヤマルしかいない。
ただ、サッカーは単純な1対1の集積ではなく、11対11の戦いなのだ。
人と人の間の関係性を作る能力において、スペインはフランスを凌駕していた。緻密なポジショニング、精密なパスによって1対1に持ち込まれずに保持し続ける。守備でも連係しながらフランスの個を封じた。つまり、単純な個対個で劣勢でも、チームとしては優勢だった。関係性を構築する個の能力では、スペインは確かにフランスを上回っていた。
それでも試合はスコアが示すより均衡していたが、1対1を作らなければならないフランスにそれができず、スペインがそれをさせなかったのだから、結果は順当と言える。
2024年欧州選手権(ユーロ)の準決勝が1-2、2025年のネーションズリーグ準決勝では4-5。そして今回の0-2。フランスは3年連続でスペインに準決勝で敗れている。
「個」を前面に出して「チーム」に敗れた。それも3回連続。「1対1の個」では「関係性を作る個」を上回れないことがはっきりした。では、フランスはどうすべきなのだろうか。
危険なのは「スペイン」になろうとすること。過去にイタリアとドイツがそれをやって、一時的に成果は出したが長期的には失敗している。スペインのいいところは見習うべきだが、それによってアイデンティティを失うと、元も子もなくなるのだ。
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