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ジダンは就任要請に「ノー」 監督交代だけでは解決できないレアル・マドリードの危機 (3ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Akiko Tonegawa

 ロッカールームはすぐにその言葉の意味を理解した。チームの雰囲気は一変した。誰もアルベロア政権が長く続くとは思っていないが、それでも皆、安堵している。ロッカールームはどんな監督も失脚させ得るし、どんな監督も生かすことができる。そしてアルベロアはクラブ幹部にとっても選手にとっても、「心地よい」存在だ。

 ただ、それでもレアル・マドリードの置かれている状況は、なお厳しいものがある。

 1年もしないうちにふたりの偉大な監督が去り、世界最高峰の若き才能たちは期待通りに育たない。今のレアル・マドリードは脆く、神経質で、先行きが不透明だ。単なるチーム力の危機ではなく、権力、マネジメント、そしてアイデンティティの危機なのだ。

 監督を代えるだけでは、それは隠しきれないだろう。高額な年俸と「白い巨人」の指揮官というポジションをもってしても「ノー」を突きつけたジダンの行動こそが、そのことを如実に物語っている。

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