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【欧州サッカー】鋼の心臓を持つ男・ネドベドは「決して優雅とは言えない」プレーでユベンティーノを虜にした (4ページ目)

  • 粕谷秀樹●取材・文 text by Kasuya Hideki

【表舞台から姿を消した現在】

 幾度となく名勝負を演じたインテルのハビエル・サネッティは、「90分、いや、延長戦でも上下動を怠らない。マッチアップは本当に苦しかった。心も身体もヘトヘトだよ」と辟易としていた。

 身長177cm・体重70kgと、体格に恵まれてはいなかった。魔法のような超絶テクニックも持っていなかった。しかし、日々のトレーニングを怠らず、100パーセントの準備で試合に臨む。至極当然の生き方こそが、ネドベドの「プロフェッショナリズム」だったのかもしれない。

 今、彼は表舞台から姿を消している。チェコ代表監督のオファーも即座に拒否し、メディアの仕事もしていない。アスリート色が強くなった今日のフットボールを、「鋼の心臓を持つ男」の異名をとった男は、どのように捉えているのだろうか。率直な意見を聞いてみたい。

著者プロフィール

  • 粕谷秀樹

    粕谷秀樹 (かすや・ひでき)

    1958年、東京・下北沢生まれ。出版社勤務を経て、2001年、フリーランスに転身。プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、海外サッカー情報番組のコメンテイターを務めるとともに、コラム、エッセイも執筆。著書に『プレミアリーグ観戦レシピ』(東邦出版)、責任編集では「サッカーのある街」(ベースボールマガジン社)など多数。

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