【プレミアリーグ】1億ユーロ選手はハズレの確率高し リバプール移籍の天才MFに254億円の価値はあるか (3ページ目)
【エムバペは成功例と言える?】
ひざと足首の故障に悩んだカイセドも、コンディションが整うと攻守に貢献した。中盤センターとして、右サイドバックとして必要不可欠であることを、ハイパフォーマンスで証明している。この男のボール奪取能力はチェルシーの肝であり、紛れもなくワールドクラスだ。
そして、彼らを上回る大成功がライスである。かねてから高く評価されていた守備センス、状況判断に加え、アーセナル加入後は攻撃力にも磨きがかかった。チャンピオンズリーグのレアル・マドリード戦で魅せた2発の直接FKは、昨シーズンで最も印象的なゴールだった。天性のリーダーシップも含め、約197億円は安い買い物だ。
他リーグを見ても、「1億ユーロ超」の価値があったかどうか、疑問符のつく選手は多い。
◎ネイマール
<バルセロナ→パリ・サンジェルマン/ブラジル代表FW/当時25歳>
2億2200万ユーロ(2017年)=約376億円
◎キリアン・エムバペ
<モナコ→パリ・サンジェルマン/フランス代表FW/当時25歳>
1億8000万ユーロ(2024年)=約305億円
◎フィリペ・コウチーニョ
<リバプール→バルセロナ/ブラジル代表MF/当時25歳>
1億3500万ユーロ(2018年)=約228億円
◎エデン・アザール
<チェルシー→レアル・マドリード/ベルギー代表MF/当時28歳>
1億2080万ユーロ(2019年)=約204億円
エムバペは一見、成功例に映る。しかし、2023-24シーズン終了後にフリートランスファー。パリ・サンジェルマンに1ユーロも落とさずにレアル・マドリードに移籍している。経済的には失敗だ。
エムバペ以外の3選手も期待を裏切っている。
ネイマールは自己管理の甘さによりコンディションを崩してばかりいた。リオネル・メッシの後継者になれず、エムバペには瞬(またた)く間に追い越された。過信せず、天賦の才能に磨きをかけていたら、そのキャリアは充実していたに違いない。
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