【プレミアリーグ】1億ユーロ選手はハズレの確率高し リバプール移籍の天才MFに254億円の価値はあるか (2ページ目)
【178億円もの大金をドブに捨てた】
残念ながら、グリーリッシュは失敗に終わった。キープ力は世界でも超一流の部類に入るとはいえ、相手ボールになった際のリアクションがマンチェスター・Cを率いるジョゼップ・グアルディオラ監督の求めるレベルに達していなかった。クラブワールドカップのメンバーからも外れている。
ただ、グリーリッシュは人柄がよく、チームの輪を乱すタイプではない。僚友フィル・フォーデンが「最高の人格者」と絶賛したように、若手にも厚く支持されている。
「あえて名前は伏せるが、フットボールに対して不真面目だ。若手も感化されはじめている。取り巻きも得体の知れない者ばかりだ」
一方、誠実な性格でサポーターの人気を集めたフアン・マタが「ロッカールームのムードを壊す男」として示唆したのは、フランス代表MFのポグバだ。
法外なサラリーを要求して一度は去ったマンチェスター・Uに帰還したのは、2016年の夏。当時の監督は規律にうるさいジョゼ・モウリーニョである。ポグバを欲していた、とは考えられない。九分九厘、グレイザー・ファミリーの悪政だ。彼らのプランは常に知名度が優先される。
移籍の経緯が好ましくないうえに、ポグバは昔から気分屋だ。好不調の波があまりにも激しく、5年後にフリートランスファーでユベントスに戻っていった。
サー・アレックス・ファーガソンがクラブから手を引いたあと、マンチェスター・Uは10年以上も苦しみ、もがいている。ブルーノ・フェルナンデスを除き、移籍の成功例はない。ポグバを獲得するために支払った金額はおよそ178億円......大金をドブに捨てたのも同然だ。
誰もが認める才能を台無しにしたフランス人MFとは対照的に、チェルシーのフェルナンデスとカイセドは及第点と言える。
フェルナンデスはようやくプレミアリーグのリズムに馴染んできた。入団3年目を迎えた昨シーズンは6ゴール・7アシスト。リース・ジェイムズ不在の場合はゲームキャプテンを務めるなど、エンツォ・マレスカ監督の期待に応えている。
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