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【プレミアリーグ】ポステコグルーよ、いつの日かまた横浜で... トッテナムの選手もサポーターも皆「ボス」が好きだった (3ページ目)

【名将ですら2年以内でクビ】

 また、メディカルスタッフのレベルも問わなくてはならない。2024-25シーズンは自らの意に沿う者を多く雇用したにも関わらす、負傷者の数は減らなかった。

「負傷の回復に努めてくれた、アルゼンチン代表のメディカルスタッフに感謝する」

 ロメロのコメントも耳が痛い。

 選手とスタッフの信頼関係が崩れたことも、ポステコグルーの求心力が低下した要因のひとつとも考えられる。したがって、解任の断を下したレヴィ会長の判断を「正しい」と評価するメディアも少なくない。

 ただ、ファン・デ・フェンはオーストラリア人の指揮官を支持している。

「われわれ選手は、監督人事に関する発言権を持っていない。クラブの決定に従うしかない。でも、ポステコグルー監督は多くの選手と良好な関係を築き、ヨーロッパリーグ優勝にまで導いてくれた。解任は奇妙な選択だと思うよ」

 スパーズにとって、今季の11勝5分22敗は屈辱すぎる成績だ。プロの世界は結果が最優先。ポステコグルー解雇は大間違いではない。

 だが、レヴィは2001年にスパーズの会長に就任して以降、12人もの監督を解任している。「過去の失敗から学ばなければならない」と表向きには反省しながら、アントニオ・コンテ(現ナポリ)、ジョゼ・モウリーニョ(現フェネルバフチェ)といった名将ですら2年以内でクビを切った。監督の要求には応えず、それで失敗した場合も、会長としての責任は取っていない。

「ポステコグルーを100パーセント支持している」と10番のジェームズ・マディソンが訴え、GKのグリエルモ・ヴィカーリオは「ボスが俺たちを信じてくれたからこそ、ヨーロッパリーグで優勝できた」と感謝していた。メディカルスタッフに疑問を抱いたロメロでさえ、ヨーロッパリーグ優勝後にはSNSで次のように発信している。

「われわれは続けなくてはならない。これが進むべき道だ」

 選手たちの総意は、「ボスの続投」だったに違いない。

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