サッカー日本代表が最も苦手そうな国 来年のワールドカップ優勝候補フランスに立ち向かう方法はあるのか (2ページ目)
【日本のサイドはズタズタにされる?】
<プレーの効率性を最大限に高め、勝負強さを誇る>
それがデシャン・フランスの信条だが、激しく守備し、トランジションで局面を制し、カウンターも猛々しい。パリ・サンジェルマンが欧州王者になったように、攻守の連続性に彼らの強みがあるだろう。パワー、スピードで相手をしのぐだけに、スランプが少ないのも特徴で、「負けにくい」チームだ。
ネーションズリーグ準決勝でフランスはスペインに4-5と敗れているが、4-0から追い上げた点は見逃せない。常勝チームのしぶとさか。3位決定戦では2-0で開催国ドイツを一蹴している。ワールドカップ優勝国のタフさだ。
現在のフランスはスペインと並び、世界最強レベルのチームと言える。各選手の所属先も、欧州王者パリ・サンジェルマンを筆頭に、レアル・マドリード、バイエルン、インテル、リバプール、バルサ、ミランなど各国のビッグクラブばかり。強さの"分厚さ"が違う。
そんななか、スペイン戦で一躍名乗りを上げたのが、21歳のレフティ、ラヤン・シェルキだった。途中出場すると、ワントラップから鮮やかな左足ボレーをエリア外から叩き込んでいる。さらに、見事なスルーパスからオウンゴールを誘った。独特の感性のプレーで、昨シーズンはリヨンで攻撃をけん引。マンチェスター・シティが食指を動かしているという噂だが、違和感はない。
日本代表は、一番苦手とするタイプの敵ではないか。オーストラリア戦のようにちょっとした守備の混乱で失点していたら、フランスには蹂躙されるだろう。エムバペやデンベレの突破をどうにか堪えても、しつこくセカンドボールを拾われ、セットプレーを増やされ、遅かれ早かれ、砦は陥落するだろう。
先日のフランスカップ決勝では、伊東純也、中村敬斗、関根大輝を擁するスタッド・ランスがパリ・サンジェルマンと戦っている。攻撃面では中村、伊東が健闘していた。しかし、守備では関根がバルコラのスピードにまったく対応できず、失点を繰り返していた(結果は0-3で敗戦)。スピードや強度が想定以上なのだろう。
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