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セルジオ越後に聞く、今季の欧州組の評価「三笘のプレミア2桁得点は立派だが...」「遠藤は出番が少なくても残留すべき」 (2ページ目)

  • 渡辺達也●構成 text by Watanabe Tatsuya

【守備的なポジションの選手はよくも悪くも安定している】

 攻撃的なポジションのそのほかの選手に関して言えば、前田にもプレミア移籍の噂がある。リーグMVPなのだから当然だろう。でも、彼に関して言えば、よい条件のオファーが届かなければ、慌てて移籍する必要はないと思う。

 チーム選びを間違えると、今季途中にセルティックからレンヌに移籍して出場機会を失った古橋亨梧の二の舞になる。ワールドカップ前のシーズンにそれは避けたい。セルティックは国内リーグのレベルはともかく、チャンピオンズリーグに出られるので、そこでアピールを続けるのは悪くないと思う。

 あと、個人的に心配しているのは伊東純也(スタッド・ランス)。低迷するチームで酷使されたせいもあるのか、今季のパフォーマンスは明らかによくなかった。32歳という年齢を考えても、北中米ワールドカップ出場へ向けて来季は正念場。かなり心配だよ。

 一方、守備的なポジションの日本人選手は相変わらず安定している。真面目な国民性で、規律正しくプレーできるので評価もされやすい。よくも悪くも、ある程度の計算が立つ。

 ただ、そのなかでも、GKの鈴木彩艶(パルマ)はすごく伸びた。リーグ優勝したナポリを無得点に抑えた試合もあったね。パルマは弱いチームだからたくさんシュートを受けて、それがいい練習になったのかな。まあ、それは冗談だけど、以前は少しおどおどした感じもあったのが、今は落ち着いているように見える。まだ22歳だから将来が楽しみだ。

 また、6月のワールドカップ最終予選に招集された佐野海舟(マインツ)はリーグ戦全34試合でスタメン入りし、そのうち32試合にフル出場。遠藤の後継者候補だね。

 その遠藤に関して言えば、リバプールでは出番が少ないし、個人的には日本メディアの「クローザー」という妙な褒め方も気になる。ただ、戦力外というわけではないし、ステップアップの考えにくい32歳という年齢、来年にワールドカップがあることを考えると、今の立ち位置は悪くないので、残留すべきだろう。

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著者プロフィール

  • セルジオ越後

    セルジオ越後 (せるじお・えちご)

    サッカー評論家。1945年生まれ、ブラジル・サンパウロ出身。17歳の時に名門コリンチャンスのテストに合格し、18歳の時にプロ契約を結び、MF、FWとして活躍した。「エラシコ」と呼ばれるフェイントを発案し、ブラジル代表の背番号10を背負った同僚のリベリーノに教えたことでも有名。1972年に日本リーグの藤和不動産(湘南ベルマーレの前身)から誘いを受け、27歳で来日。1978年から日本サッカー協会公認の「さわやかサッカー教室」で全国を回り、開催1000回以上、のべ60万人以上を指導した。H.C.日光アイスバックスのシニアディレクター。日本アンプティサッカー協会最高顧問。公式ホームページ【http://www.sergio-echigo.com】

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