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クロード・マケレレの守備は唯一無二 レアル離脱にジダンも「なぜ手放すのか理解できない」と嘆いた (4ページ目)

  • 粕谷秀樹●取材・文 text by Kasuya Hideki

【後世に語り継がれてしかるべき】

 2004-05シーズンはマケレレの奮闘もあり、2位アーセナルに12ポイント、3位マンチェスター・Uに18ポイントの大差をつける圧勝だった。しかも、わずか15失点。この記録は今も破られていない。

 マケレレはチェルシーに5シーズン所属し、リーグとリーグカップが2回ずつ、FAカップも1度制している。フランス代表では2006年ドイツワールドカップの準優勝に貢献した。

 アンカーというポジションから、ゴール、アシストで特筆すべき数字は残していない。争いごとを好まないため、メディアのヘッドラインを飾るようなコメントも発しない。アスリート化する一方の近代サッカーにおいて、「マケレレ・ロール」はいずれ死語になるかもしれない。

 だが、かゆいところに手が届くようなポジショニングには、サッカーの醍醐味が凝縮されていた。

 クロード・マケレレは唯一無二。後世に語り継がれてしかるべき、飛びきり優れたアンカーである。

著者プロフィール

  • 粕谷秀樹

    粕谷秀樹 (かすや・ひでき)

    1958年、東京・下北沢生まれ。出版社勤務を経て、2001年、フリーランスに転身。プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、海外サッカー情報番組のコメンテイターを務めるとともに、コラム、エッセイも執筆。著書に『プレミアリーグ観戦レシピ』(東邦出版)、責任編集では「サッカーのある街」(ベースボールマガジン社)など多数。

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