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中村敬斗のプレミアリーグ移籍の可能性は? 今季あと4ゴールでビッグクラブからのオファーも... (3ページ目)

  • 粕谷秀樹●取材・文 text by Kasuya Hideki

【相性のいいプレミアクラブは?】

 フランス国内で大出世を目論むのなら、パリ・サンジェルマン以外に選択肢はない。ウスマン・デンベレ、ブラッドリー・バルコラ、フビチャ・クバラツヘリアの牙城を崩すのは至難の業(わざ)だが、中村の可能性を信じてみたい。

 ブンデスリーガのボルシアMGとフランクフルトが興味津々、との情報も流れている。ラ・リーガではディエゴ・シメオネ監督のアトレティコ・マドリードだろうか。高いプレー強度を好むアルゼンチンの闘将に、中村はフィットする気がする。

 彼の希望はプレミアリーグだという。中規模改革を図るマンチェスター・シティとリバプールの周囲から「KEITO NAKAMURA」の名前は聞こえてこない。オーバーホールが避けられないマンチェスター・ユナイテッド、人材過多のチェルシーも同様だ。

 人件費高騰に苦しむアストン・ヴィラは補強より整理が優先で、トッテナム・ホットスパーは監督交代が必至となり混乱している。アーセナルとニューカッスルも左ウイングは空いていない。

 いや、ピッチに立てる可能性が大きいクラブを選んだほうがいい。

 シーズン開幕前は降格候補のひとつに挙げられながら、チャンピオンズリーグ、あるいはヨーロッパリーグの出場権獲得の公算が大きくなったノッティンガム・フォレストは、今夏も大胆な補強を図り、選手層を拡充する予定だ。

 中村がRCランス戦で見せた自陣からの全力スプリントはノッティンガム・フォレストの戦い方にマッチしており、現状ではカラム・ハドソン=オドイに次ぐ2番手と考えられる。だが、週1試合から2試合となる来シーズンは多くのポジションでローテーションが余儀なくされ、中村にも多くのチャンスが巡ってくる。

 プロスポーツは試合に出てナンボ、の世界である。メガクラブでベンチを温めたり、帯同メンバーから外れたりするのは、精神的に不健康だ。ちなみにノッティンガム・フォレストはチャンピンズカップ(現チャンピオンズリーグ)優勝2回の名門だ。中村のキャリアにも十分な箔(はく)がつく。

著者プロフィール

  • 粕谷秀樹

    粕谷秀樹 (かすや・ひでき)

    1958年、東京・下北沢生まれ。出版社勤務を経て、2001年、フリーランスに転身。プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、海外サッカー情報番組のコメンテイターを務めるとともに、コラム、エッセイも執筆。著書に『プレミアリーグ観戦レシピ』(東邦出版)、責任編集では「サッカーのある街」(ベースボールマガジン社)など多数。

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