久保建英が絶好調の理由をスペイン人記者が考察「電光石火」「クラックだけが見せる笑顔」
現地発! スペイン人記者「久保建英コラム」
バレンシア戦でベンチスタートとなった久保建英は、1点を追う状況下で後半途中から投入されるも、チームは今年初黒星を喫した。
今回はスペイン紙『アス』およびラジオ局『カデナ・セル』でレアル・ソシエダの番記者を務めるロベルト・ラマホ氏に、シーズン後半戦に向けてチームと久保がやるべきことや目標などについて意見を述べてもらった。
【久保は最高の状態だがコンディションも大切】
久保建英は今、集中力が非常に高まり、鋭さが増している。これまでで最もすばらしいプレーを見せ、かつてないほどの輝きを放っている。レアル・ソシエダ加入以降、最高の瞬間を迎えていると言っていいだろう。
バレンシア戦はベンチスタートだった久保建英。状態はいい photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIAこの記事に関連する写真を見る 私たちは2025年の始まりに、最高の状態に達している久保を目の当たりにしている。レアレ・アレーナでのビジャレアル戦で見せた華麗なゴールのような、あのレベルのプレーで大きな違いを生み出す彼は、たったひとつのアクションで試合を変えることができる特別な選手だ。
久保はあの日、チュリウルディン(※レアル・ソシエダやファンの愛称/バスク語で白と青の意)だろうと他のチームのファンだろうと関係なく、皆の記憶に永遠に残るゴールのひとつを記録した。クリスマス休暇は久保に大きな恩恵をもたらしたようで、リフレッシュした彼は新たなエネルギー、新たな活力、そして非常にポジティブな感覚を伴って戻ってきた。
少なくとも外からはそう見える。休暇後の久保は、より正確かつ電光石火の動きを見せるようになった。イマジネーションは尽きず、消えることがない。しかし、さらに大きな成功を手に入れるためには、良好なフィジカルコンディションを常に維持し続ける必要がある。今年初めに見せているような、卓越したパフォーマンスを常に発揮するための鍵はそこにある。
イマノル・アルグアシル監督は、決定的な違いを生み出す選手を可能な限りフレッシュな状態でプレーさせなければならないと考え、メスタージャで行なわれたラ・リーガ第20節バレンシア戦で久保をベンチに置く判断をした。
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著者プロフィール
高橋智行 (たかはし・ともゆき)
茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、リーガ・エスパニョーラを中心としたメディアの仕事に携わっている。