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久保建英が絶好調の理由をスペイン人記者が考察「電光石火」「クラックだけが見せる笑顔」 (4ページ目)

  • ロベルト・ラマホ●取材・文 text by Roberto Ramajo

【攻撃陣全員がそれぞれ10ゴール必要】

 私は久保にはもっとゴールを決める力があると思っているが、ラ・レアルの抱える得点力不足の問題は彼のせいではない。解決策があるとしたら、試合の流れを変えられる久保の足にかかっていると思うが、彼ひとりでそれを成し遂げることはできない。ミケル・オヤルサバルは彼を助け、ゴールに貢献しているが、それだけでは十分とは言えない。

 シーズン20ゴールを記録するようなストライカーがいない点を考えると、今季のラ・レアルが成功を収めるためには、攻撃陣全員がそれぞれ10ゴール近くを挙げなければならないだろう。というのも、移籍市場に解決策を求めることはおそらくないからだ。ラ・レアルは今冬、大型補強や多額の投資をするつもりはない。それはすでに昨夏行なったと考えている。

 また、移籍市場で選手を失うリスクに対しても落ち着いている。話題に挙がっているリバプールのようなクラブが今月、久保の獲得に乗り出すという明確なものは存在しない。久保はラ・レアルに留まるだろう。彼は退団したいと思っていないし、ラ・レアルも彼が去ることを望んでいない。何もない。仮にオファーがあったとしても答えは明白だ。クラブに久保を売却する考えはない。

 ラ・レアルで絶頂期を迎えている久保は、チームが今季新たなタイトルを獲得するうえで不可欠な存在だ。クラブが交渉に応じることはないだろう。

(髙橋智行●翻訳 translation by Takahashi Tomoyuki)

著者プロフィール

  • 高橋智行

    高橋智行 (たかはし・ともゆき)

    茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、リーガ・エスパニョーラを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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