南野拓実所属のモナコの本拠地「ルイ2世スタジアム」は世界中から富裕層が集まる街の観光名所 (2ページ目)
その後、再び2部に降格するなどやや低迷した時期もあったが、2013―14シーズン以降は再び1部で戦い続けている。2014―15シーズンにはチャンピオンズリーグに復帰するなどフランスリーグの最前線で上位争いを繰り広げ、2017年に8度目のフランスリーグ優勝を果たしている。
愛称やチームカラーは13世紀以来モナコを治めているグリマルディ家の色に由来し、国旗やユニフォームにも使われている「赤白」を意味する「レ・ルージュ・エ・ブラン(Les Rouge et Blanc)」や、「モナコ人」を意味する「レ・モネガスク(Les Mon?gasques)」とも言われる。現在のユニフォームは赤と白を斜めに分割したものだが、これは1960-1961シーズンにレーニエ3世大公妃で元女優のグレース・ケリーの提案によってデザインされたものを参考にしたという。
そんなモナコのホームスタジアムは、モナコにある唯一のスタジアムである「ルイ2世スタジアム(Stade de Louis Ⅱ)」である。フランス・ニースからTER(国鉄)に乗り、モナコ駅で下車して、坂を下って徒歩15分ほどの海沿いにある。モナコ公国とフランスの国境沿いにあり、スタジアムの通りを挟んで反対側はフランス領で、モナコの練習場もフランスにある。
ルイ2世(1870~1949年)というモナコ大公は、2005年になくなったレーニエ3世の祖父で、1939年にサッカー好きが高じてフォンヴィエイユ地区にスタジアムを建設し、自らの名を付けた。さらに、公国の領土拡大を望んだレーニエ3世の意向により、1965年から1971年に海岸沿いに22ヘクタールの土地を造成した。1979年には、その土地にレーニエ3世が古い「ルイ2世スタジアム」に代わる新しいスポーツ複合施設を建設することを決めた。
1981年に基礎工事が開始されて、1985年1月25日、当時の国際オリンピック委員会の会長だったフアン・アントニオ・サマランチの立ち会いのもと、レーニエ3世により新しい「ルイ2世スタジアム」の落成式が行われた。新スタジアムの収容人数は、モナコ居住者の約半数の約18,500人ほどである。
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