橋岡大樹が実践する「海外サッカーでの生き方」 モードを切り替え、簡単に謝らず、しっかり言い返す (3ページ目)

  • 吉崎エイジーニョ●取材・文 text by Yoshizaki Eijinho

【意見を言う時に気を遣うか】

「確かに自分が浦和レッズユースの時には、周りを気にしすぎてうまくいかなかったんですよ。中3の時に高校のチームに飛び級で入れたのですが、最初は高3に兄がいたのでやりやすかった。でも兄の卒業後はあまり面識のない選手たちとプレーすることになって......気を遣いました。先輩たちはかわいがってくれたんですが、やっぱりその年代って年上は怖いものですよ。プレー中は緊張するし、ピッチ外でも練習の準備で気を遣うことがありましたし」

 それでも橋岡は、プレー中に先輩に意見することがあった。ただ、橋岡はこの点でも日本と欧州の違いを感じるのだという。

「日本だと『自分がやるべきことをやってから怖い先輩に意見しよう』と考えると思います。松木(玖生=FC東京)選手などはそういったことがうまい。でもヨーロッパでは『やってないヤツもガンガン言える』というところでしょうか。そういうなかで競争に勝って試合に出て、認められていくにはやっぱり自分を出していくしかないわけですよ」

 神とつながっているから、めちゃくちゃ自己肯定感が高い。その人たちが、自分の個性を発揮して、社会の利益(サッカーだと自チームの勝利)に関わってこようとする。これが今のところ「世界最強(歴代W杯の優勝国~4位の約97%がキリスト教国)」として、結果に表れているのではないか。

 もっとも、「キリスト教徒はそんなこと思ってないよ」という指摘もあるだろうが。

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