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久保建英や冨安健洋の試合観戦が楽しくなる レアル・ソシエダとアーセナルの戦術を分析 (2ページ目)

  • 西部謙司●文 text by Nishibe Kenji

【久保建英は攻撃の切り札的存在】

 久保建英は右ウイングとして攻撃の切り札になっている。ドリブルで前進できれば、ほぼゴールに直結するシュート、パスを狙っていく。

 細かいタッチとステップでわずかなズレを作れば、すかさずシュートやラストパスを繰り出せる技術があるので、相手を後退させればほぼ決定機を作れるのが大きな強みだ。

 突破できない場合でも、久保に相手ふたりが引きつけられるので、ハーフスペースにいる味方が容易にフリーになる。久保の引きつけと短い横パスから、逆まで展開してチャンスができる場面も多い。

 ケガから復帰したミケル・オヤルサバルがCF。もともとMFなので「偽9番」的で、周囲と連係しながら得点を狙う。

 オランダ的な4-3-3は定位置への足下から足下へのパスワークが特徴的で、そのためボールの終着点が両サイドになることが多い。久保、アンデル・バレネチェアのウイングの個人技はその点でも貴重。

 オヤルサバルはゴール前に特化した強さや高さはないが、しっかりポイントになる場所へ入っていて、そのためにMFに得点チャンスが来る流れも作れている。

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