小川航基が三笘薫ら同世代のライバルに宣戦布告「日本代表FWのポジションは自分のもの」 (2ページ目)
【同世代は三笘薫・堂安律・前田大然・上田綺世...】
小川が試合の最後に決めた2点目はアディショナルタイム8分、右CKにヘディングで飛び込んだものだ。心身ともに疲れた時間帯のなか、屈強なディフェンダーたちとのコンタクトをモノともしないジャンプと強烈なヘディングでのゴール。このパワフルな一撃を、小川は丁寧に振り返る。
「最後、キーパーが上がってきた時、ちょっと俺に(マークが)甘かったんですよ。だからしっかりとボールを見極められた。マークがついていると、ボールの動きより目の前のマークを外す動きに集中しちゃうんですけど、最後はしっかりと自分のステップを踏んで落下地点に入ったらボールが来た」
この得点は、ケガの功名ではないが、コンディションに不安を抱えていたことから生まれた。
「無駄に競らないというか。競ってジャンプばっかりしていると、ふくらはぎがつってきちゃうこともあるので。最後にジャンプできたのは、そういうところだった」
不安要素があるからこそ、大事にしたものがあったともいう。
「コンディション的にはなかなか難しかったです。だけど、そのなかでもできたというのが、人として強くなれたところでもあった。不安要素があって、なかなかうまくいかない選手はこっち(心)が弱かったりすると思うので、(結果を)見せられたのはよかった」
そう言いながら、右の拳で左胸を叩いた。
オランダリーグで現在4得点。そうなると、気になるのは日本代表への意識だ。
世代別代表でともに戦った仲間である三笘薫や堂安律、前田大然、上田綺世らは、現在の日本代表の軸になりつつある。26歳になった小川は今、日本代表についてどう捉えているのか。
「日本代表とはどの距離感にあるのか、僕自身はちょっとわかりません。でも、見てはくれているし、結果を出せば必ず呼んでくれると確信している。そこのポジション(日本代表のFW)は自分だと思っているので。
ヨーロッパに来てやるということは、そこ(日本代表)を目指しているところでもある。あとはチョイスをしてもらえるような活躍ぶりを見せたい。今まで呼ばれている選手は貯金(結果)があるから、俺はそれ以上に結果を出していかないと呼ばれないと思うので」
さらっと口にしたが、「そこのポジションは自分だと思っているので」は、FWのメンバー争いへの宣戦布告である。
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