バルサ復権のカギを握る新鋭ヤマルとフェリックス リーガでは首位だがCLは? (2ページ目)
【リーグ戦は好スタート】
「判断のところでほとんど間違えない。とても賢くすばらしいよ。これで16歳になったばかりなのは本当に驚きだ」
シャビ監督も手放しの称賛だ。素行に問題を抱えていたウスマン・デンベレをパリ・サンジェルマンに売り払ったが、悪くないセールスだった。
「(プレーすることに)怖さはないよ。それを忘れるようにプレーしている。フットボールは、楽しい感じなんだよ。母さんは先発すると怖いらしいけど、助けてもらっているよ」
スペイン代表にも選出されたヤマルの言葉は初々しいが、相手にとっては悪夢だろう。
王座奪還に向け、戦力は整っている。
GKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンは健在、ジュル・クンデも自身が切望していたセンターバックで、ハイレベルなプレーを見せる。「セルヒオ・ブスケッツの後継者」として迎え入れたオリオル・ロメウが上々のプレーメイクで、すでに計算できる戦力になった。フレンキー・デ・ヨング、イルカイ・ギュンドアンの関係も良好で、能力の違いを見せつけている。
また、ガビが左サイドで得点力とインテンシティを担保し、攻守のバランスもよくなった。構想外に近かったフェラン・トーレスはプレシーズンからの好調を維持しており、これはシャビ監督にとってはうれしい誤算だろう。
ベティス戦でバルセロナ移籍後の初ゴールを決めたジョアン・フェリックスこの記事に関連する写真を見る オサスナ戦では、獲得したばかりの2人のポルトガル代表、ジョアン・カンセロとジョアン・フェリックスもデビューした。カンセロはシャビが熱望した右サイドバックで、数回のプレーでもビルドアップで出色の技術を見せた。また、フェリックスはカンセロに出した1本のパスだけでも、ファンタジスタの片鱗を見せた。直近のベティス戦ではふたりともバルサでの初ゴールを決めている。
主力2人が戦線離脱しているにもかかわらず、ベティス戦は5-0と大勝。ラ・リーガは首位で好スタートを切っている。
ハムストリングをケガしたウルグアイ代表DFロナウド・アラウホは欠場を余儀なくされているが、守備は大きく崩れていない。アラウホの代わりに起用されたセルジ・ロベルトは"穴"だが、カンセロが埋められるだろう。アラウホがセンターバックに戻ることで、クンデとのコンビは堅牢さを増すはずだ。
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