小塚和季が「ビックリした」Kリーグの応援 名門クラブの復活へ「練習ではまずは緩い部分を変えていかなきゃいけないと思った」 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

――その後もフル出場が続いていますが、心身両面でコンディションはどうですか。

「単に試合数だけでなく、試合のなかでのプレー機会も多くて、サッカー選手として"プレーできている"っていう実感がすごくあります。試合に出ることが、プレーヤーとして本当に大事なことなんだっていうのを、改めて感じています。

 体の疲労感も試合に出てみないとわからない部分がありましたけど、今は特にないですね」

――水原三星は若い選手も多いようですが、実際に加入して感じたチームの雰囲気はどんなものでしたか。

「水原三星にはヨム・ギフンさんっていうレジェンド的な存在の選手(40歳にして現役を続ける元韓国代表)がいて、(移籍した)初日の練習後に全員が輪になって集まった時、『もっと気合を入れなきゃダメだ。このままじゃ、本当にダメだぞ』っていう話をしてくれたんですけど、その時は正直、『本当にそのとおりだな』って思うような練習の雰囲気でした。

 なので、まずはそういう緩い部分を変えていかなきゃいけないと思って、次の日の練習からは、ハン・ホガン選手(元ブラウブリッツ秋田、横浜FC)とか、日本語を話せる選手たちと一緒になって、川崎でやっていたような強度の高い練習というか、そういう姿勢をプレーで見せようと思ってやっていました」

――チームが変わらなければいけないタイミングで、新加入の小塚選手がその力になれたわけですね。

「周りの選手たちも、それを感じ取ってくれたと思います。もっと攻撃も守備もやらなきゃいけないっていうのは、たぶんみんなが思っていたことだと思いますから。

 高い意識で練習に取り組んだことで試合ごとにどんどん成功体験を重ねられたし、その結果、みんなが前向きにプレーするようになっていって、首位のチーム(蔚山現代FC)相手でも自分たちが自信を持ってプレーできた。チームは本当に変化していっていると思うし、今はみんなが自信を持ってプレーできているのかなとは思います」

――外国人選手として初めて海外のクラブでプレーする気分は、どんなものですか。

「やらなきゃいけないっていう気持ちは本当に強いですし、すべてにおいて甘えが許されない。たぶん韓国の選手からは、自分は助っ人外国人選手というふうに見られていると思うので、僕としても緩んだプレーはできないなって思って日々やっています」

――新しいチームで自分の武器を生かすために、どんなことが必要だと感じていますか。

「自分のよさを出すために、最初は身振り手振りで『どんどん背後に走ってくれ』っていうことは伝えていました。言葉は通じなくても、そういう意図は伝わりますから。

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る