久保建英10歳時の驚きエピソード 当時のコーチが語る3つの特徴「技術、思考力、メンタル」 (3ページ目)

  • 鈴木智之●取材・文 text by Suzuki Tomoyuki
  • photo by Sano Miki

【レアル・ソシエダで9点はとんでもなくすごい】

 久保は幼少期から異国で競争を勝ち抜き、日本に戻ってからも大きな注目のなか、着実に階段を駆け上がっている。髙﨑は久保の足跡を振り返り「タケは技術もそうだけど、心の強さがすごい」と実感を込めて語る。

「レアル・ソシエダで9点取るのは、とんでもなくすごいですよね。頭を使ってプレーするという意味では、スペインリーグはダントツの強度だと思います。その環境で1年通して戦い抜いて、なおかつゴールという結果も残したわけですから」

 髙﨑にとって久保は、教え子というより、プレーや振る舞いを通して、世界基準とは何かを身をもって示してくれる存在だ。

 欧州トップレベルで躍動する久保は、どこまで上り詰めるのか。指導者として、そしてひとりのサッカー人として、その勇姿を楽しみにしている。

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髙﨑康嗣 
たかさき・やすし/1970年4月10日生まれ。石川県金沢市出身。大学卒業後、指導者の道へ進み、2002年から2015年まで川崎フロンターレに在籍。2006年から2011年にはU-12チームの監督を務め、板倉滉、三笘薫、田中碧、久保建英など、多くのプロ選手の指導に携わった。2016年からはいわてグルージャ盛岡コーチ、専修大学監督、新潟医療福祉大学コーチ、テゲバジャーロ宮崎監督を歴任。現在はフガーリオ川崎のアドバイザー、尚美学園大学のコーチを務めている。

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