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三笘薫が敵ファンも魅了するプレーで勝利に貢献 CL出場を目指すブライントンには90年代のアヤックスのような強さがある (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by REX/AFLO

【プレミアのCL出場権争いに変化】

 ブライトンは4人のアタッカー陣のうち3人がほぼ出ずっぱりなのだ。残り試合数11は、他のチームよりだいたい2試合分多い。FAカップも勝ち進んでいるので、ブライトンはリーグ戦終盤に向けて強行軍が待ち受けている。守備的MF のグロス、エクアドル代表のモイセス・カイセド両選手も似たような状況だ。出場選手の顔ぶれが決まっている。主力にケガ人が出た時、戦力が急落しやしないかと心配になる。
 
 この試合では実際、心配なことが起きた。マクアリスターが終盤、足を痛めたようでピッチをあとにしているのだ。

 次戦は中3日(現地時間8日)でトッテナム・ホットスパー(現在5位)とのアウェー戦だ。今節、スパーズはエバートンに引き分けた。ブライトンとの勝ち点差は6から4に縮んだ。ブライトンのほうが2試合分、消化試合が少ないので、実際にはほぼ並んだ関係にある。プレミアリーグの4位、チャンピオンズリーグ(CL)出場圏内まであと一歩である。

 CL出場枠を巡る争いはここにきて俄然、白熱している。1位アーセナルと2位マンチェスター・シティの2チームは決まりと言っていいが、3位、4位争いは大混戦だ。前々節まで3位だった、マンチェスター・ユナイテッドが、同様に5位だったニューカッスルに敗れるなどしたため、現在3位以下は、3位・ニューカッスル(勝ち点53)、4位・マンチェスター・ユナイテッド(53)、5位・トッテナム(50)、6位・ブライトン(46)の順になっている。

 だが、このあとも接近していて、7位のアストンビラは、ブライトンを上回るペースで勝ち点を伸ばしている。前節ブライトンと3-3で引き分けた9位ブレントフォード(43)ぐらいまで、CL出場圏内に飛び込む可能性が残されている。

 最終的にどうなるか知る由もないが、ブライトンに代表される欧州の舞台で馴染みではない顔が、CL出場枠争いに参戦する姿に新鮮味を覚える。

 プレミアからCLに出場する顔ぶれは、少し前まで決まっていた。マンチェスター・ユナイテッド、リバプール、チェルシー、アーセナル。この4チームが鉄板だった。近年はそこにマンチェスター・シティ、スパーズが加わってきた格好だが、その形が今季は大きく崩れる可能性を秘めている。

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