開幕直前のラ・リーガの注目ポイント。盤石のレアル・マドリードにバルセロナは食いつけるか。久保建英はレアル・ソシエダで活躍できる? (4ページ目)

  • 髙橋智行●文 text by Takahashi Tomoyuki
  • photo by Getty Images

プレシーズン好調のアトテレィコ

 ほかに今季注目すべきチームを挙げるとしたら、まずは昨季3位のアトレティコ・マドリードだろう。ルイス・スアレス(ウルグアイ)が退団した一方、ナウエル・モリーナ(アルゼンチン)やアクセル・ヴィツェル(ベルギー)を補強し、アルバロ・モラタ(スペイン)がレンタルから復帰。ユベントス、マンチェスター・ユナイテッドなどとのプレシーズン4試合すべてに勝ち、13得点1失点と調子のよさをアピールした。2季ぶりの優勝を目指すことになる。

 大きな補強はないが、プレシーズンで好印象を与えていたのが昨季8位のアスレティック・ビルバオ。エルネスト・バルベルデ監督を再々招聘し、チームの信条である激しいプレーが健在であることをレアル・ソシエダ戦などで証明した。守備の要イニゴ・マルティネス(スペイン)にバルセロナ行きの可能性があり不安視されるが、EL出場を視野に入れた戦いに注目したい。

 昨季15位のヘタフェはマジョラル(スペイン)を筆頭に6人を獲得し大幅に戦力を上げているが、さらに5~6人の補強を目指しているという。このチーム作りが成功した場合、キケ・サンチェス・フローレス監督指揮の下、面白い存在になるかもしれない。

 一方、不安視されるのは昨季4位のセビージャ。元レアル・マドリードのイスコ(スペイン)を獲得したが、昨季のリーガ最少失点の原動力となったクンデとジエゴ・カルロス(ブラジル)というCB2枚を同時に失ったのは大きな懸念材料である。

 リーガ開幕は8月12日だが、移籍市場は9月1日に終了するため、各クラブともぎりぎりまでチーム強化に努めると予想される。11〜12月にはカタールW杯が開催されるため、今季のリーガは来年6月上旬までの長丁場となる。

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